●理容２１世紀ビジョン推進委員会について教えてください。
正式には、『山口県理容生活衛生同業組合理容産業理容２１世紀ビジョン推進委員会』と言います。全理連という理容師の全国組織があるんですが、そこが理容産業の２０〜３０年後を見据えたビジョンを打ち出しているんです。そのビジョンを解釈し、山口県の現状に合わせて考え、道筋をつけるのが私たちの役目です。消費者に向けたイベントなどをしています。
理容２１世紀ビジョン推進委員会は３年の任期で、私は委員長を２期務めています。

●きらら博に参加しようと思われたいきさつは何ですか？ 言い出したのは、私です。若い理容師たちの発表の場を作りたかったんです。 それに、「理容師」に対する良くないイメージを打破したい、という気持ちもあります。４年前、「カリスマ美容師」が大流行しました。その際、理容師は何かと対照的な存在とされ、「暗い」「カタい」「ダサい」というイメージが植えつけられてしまったんです。本当は、そんなことないんですよ。 「われわれにもこのくらいのことが出来るんだ」ということを、消費者の方に見てもらいたいんですよ。	仕事を終え、下関や岩国から小郡へ集まって会議です。
夜遅くまで、いいショーにしようと真剣なミーティング	●きらら博では、ヘアーショー、ファッションショー、ダンスまでをも組み合わせたステージなんですか？ そうです。このショーは２年前、あるホテルで「ブライダルショーと一緒に、ファッションショーもやったら面白いね」と話したことがきっかけで始まったんです。この時のショーは今までにないものでしたし、大成功でした。その時モデルを担当した子が「自分も技術者になりたい！」と言って、今も頑張っているくらい、いいショーでした。 男性の頭しかやっていないというイメージを持たれている理容師が、女性の頭を上手につくったんですからね。驚かれましたよ。 今回は、５つのテーマに沿って、それぞれ違ったヘア、ファッションを楽しんでもらえます。もちろん、ステージの上でカットもしますよ。
また、山口県立大学の大学院生がファッションの一部を担当してくれるんですよ。これまで、山口文化発信ショップ「ナル・ナセバ」のファッションショーや、ＳＬやまぐち号でのファッションショーの時に協力していたので、今回のショーについては大学へ行き、協力してもらえるようにお願いしたんです。当日は学生のみなさんが、２２着の衣装を担当します。 ●このステージに向けて、若い理容師さんたちも燃えていらっしゃいますね。 そりゃぁもう。若い技術者は「自費でやるから、モデルを増やしたい」と意欲的で、圧倒されますよ。結局、学生さんなどを探してきて、４３人のモデルが出演することになりました。技術者は全部、無償でこのステージに取り組んでます。	ステージの台本に、話し合いながら書き込んでいきます。

出演する理容師も、６月の理容師の競技会で、頭をつくる６部門に入賞した若い者ばかりです。気持ちだけじゃなく、全県区のトップレベルの技術が見てもらえると思います。
私は事務処理などの面倒なことをするだけで、内容は企画部の若い連中にみんな任せています。演出など、本当は口出ししたいことはいっぱいあるんですがね、それじゃダメだと思って見守ってます。
私が「やれ」と言ってやらせるのはカンタンです。でもそれじゃ、意味がない。考えさせて、吸い上げて、つくっていくという過程を、大事にしていますよ。

●このショーで、どんなことを感じてもらえたらいいですか？
そうですねぇ。別に、自分の経営している店に、人が来てくれなくてもいいんです。「ちゃんとケアしてくれる理容店もあるんだ。」って、わかってもらえたらいいんですよ。
中学生の男の子が来たら、「いいか、オシャレして出かける時は、こうやるんだぞ。」って教えたりするんです。「ここならくせ毛もキレイにストレートになるって聞いて」と、パーマをあてに理容室に来られる女性もいますよ。そういう人が、少しずつ増えたらいいですね。

●きらら博が終わってから、やってみたいことって何ですか？
そうだなぁ。もう一回くらい、お金のかからないショーをやりたいですね。それから、事業集団も立ち上げたいって思ってます。

●それでは、きらら博に来られるお客さんへ一言お願いします。
若手の理容師のパワー、技術力、ショーのヘアというものを見に来てください。絶対に、見て損はありません。やまぐちホールで待ってますよ！