徳山商業高校の黒川康生先生、『バンブー株式会社』社長の重安竜次くん、営業部長できらら博担当の片山真弓さん、デジタル部長の石田裕美さん(みんな3年生)にお話を伺いました。(01.06.28)
●はじめに、『バンブー株式会社』について教えてください。
今年設立した、バーチャルカンパニーなんですよ。総合文化部のデジタルクリエイトグループ、商業研究部の調査研究班という、2つの部の部員によって成り立っている組織です。
24人の社員と2人の監査がいて、私はアドバイザーです。社内には、総務・開発・企画・営業・製造・デジタルの6つの部署があり、1口500円の株式を、卒業生や保護者に発行し、現在10〜20万円の資本金で経営しています。
業務内容は商品開発を始め、経営コンサルティング的な面もあります。これからは、業務内容も増えていくので、委託や下請けといったシステムも取る予定です。
今は徳山市の商店街の活性化について取り組んでいますが、博覧会に参加するので、これからは「県づくり提言」もしていきますよ。
●博覧会での企画は、どのようなことを狙いとしているんですか?
“山口県で魅力のあるまちづくり”をするため、県内外より来られるお客さんから、情報を収集します。 「若者が県内に定住するには?」「山口の魅力を掘り出すには?」といったことを、お年寄りやニューファミリーなど、さまざまな視点から、掘り下げて考えていこうと思っています。
具体的には、お客さんにどんどん自由に意見を言ってもらったり、アンケートや落書き帳を書いてもらったりして、博覧会のおススメ情報など、徳山商業なりのいろんな情報を作ります。それで『勝手サイト』って言葉を入れてるんですよ。
博覧会から帰っても、家のパソコンから見て思い出してもらえるといいですね。 僕たちにとっては、博覧会はゴールではなくスタートなんですよ。その後、会場で得た情報や意見を分析・解析し、それをどうまちづくりのために活用していくかをまとめ、提言していくことがメインです。
博覧会で得た情報を、現在取り組んでいる、徳山市の活性化に活かしていくことが狙いです。
●博覧会から始まる構想の準備は、着々と進んでいますか?
まず、技術的なレベルを上げていかなくちゃいけないですね。今回XHTMLという言語を使って、CSS[カスケードスタイルシート]を使用するんですが、それを作れる、使えるレベルまで持っていかなくてはいけないです。
あと、コンテンツをどうするかを、現在会議で考えているところなのですが、どういう視点で実施するかを統計立てて整理しなければならないです。それから、お客さんに向けて行うアンケートを作る作業などがあります。
●博覧会への参加は全員で?
バンブー株式会社として、総合文化部全体の34名が参加します。部員の中には会社に所属していない子もいますが、彼らも博覧会への準備は進めてきましたから一緒に。できれば部活動全部を会社に見立てていけるようになりたいのですが。当日はみんなでというのは無理なので、一週間の間でローテーションを組んでの参加になります。
●バンブーという名前はどこから?
〈片山さん〉学校のある「笹葉ヶ丘」の地名から取ったのですが、決めるまでにいろんな案が出て、すごく時間がかかったんですよー。
●実際に会社として立ち上げて、問題はありますか?
〈重安君〉会社での業務量が多いんです。他の部活動や授業の課題がある上に、バンブーの社員としての仕事をこなすんですから、とてもハードです。一年生は入ってきたばかりなので、技術や知識的を覚えてもらうために、教える側も大変です。
今は年間2〜3万円の利益しか見込んでいないのですが、株式会社として立ち上げたのだから、もっと利益を上げたいです。僕はサービスを提供したり、リアルに商品を作ったりすることで利益をあげ、どんどん事業を拡大していきたいと考えています。
それをどんな方法でやるかを、先生が指示したり、部長会議や取締役会議だけで決めるのではなく、一年生の社員も含めて話したいのに、なかなか入ってきてくれないんです。これから先、中心になるのは彼らなので、もっと積極的になってもらいたいです。
●3人は、将来自分で会社を興していこうと考えているのですか?
〈重安君〉はい。今やっていることを土台にして、卒業したら自分で何か作っていきたいと考えています。会社を興すことを大前提としています。卒業後はその準備を進めていきます。
〈片山さん〉今はいい経験になると思ってやっているので、そこまで考えていないですけど、これから先、今やっていることが役に立てばいいなと思います。
〈石田さん〉できればいいなとは思ってますが、まだいろんな事を学ばなくては。
●最後に、博覧会に来られる方にひとこと
博覧会では山口の魅力を見つけてもらうだけではなく、来た人たち自身が、山口の新しい魅力を作って欲しいですね。 博覧会には各地の人が集まると思うのですが、他県のいいところも取り入れて、よりよい山口県をつくるための提言をしたいと思いますので、たくさんの意見をお願いします。
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