団体名   北斗七星
左から2番目が高木さん、3番目が宍戸さんのお母さん
ジャンル 写真
タイトル 自然からのメッセージ 
車椅子からの被写体
会場 きららネットギャラリーB棟
日時

9/5(水)〜11(火)

内容

障害者の視点でつくりあげる合同の写真展。

 

展示中のきららネットギャラリーB棟へお邪魔して、受け付けをしておられるみなさんにお話をうかがいました。(01.09.07.Fri)


宍戸さんの車いすの後方に展示されているのが『語らい』

●写真をはじめ、絵手紙や七宝焼きなどたくさんの作品がありますね。
(高木さん)そうなんですよ。これらは、国立療養所原病院・国立療養所松江病院で入院生活をしているみなさんや、在宅で生活をしているみなさんの作品です。難病と闘いながら、写真を撮り続けたり、作品づくりに打ち込むというのは、すごいことですよね。私自身は、光市の今桝(いまます)住宅に住んでいて、12人で「さくら会」という会を作っているんです。2年前に、同じ地区に住んでいる宍戸武志くんが、写真を撮っていることを知りましてね、そこから活動が始まったんです。

宍戸くんは、筋ジストロフィーと闘いながら、原病院で写真クラブ「北斗七星」の活動をしているんです。
2年前は『ふれあいのまちづくり事業』として、今桝地区の自治会館で、1回目の個展をしました。去年は24時間テレビに参加して、光市のたくさんの方に作品を見てもらえたんですよ。そして今年は、このきらら博です。
私たちは、こうやって作品展の受け付けをしたり、準備をしたりということを、交代でしています。

 


一番手前の写真が『夜あけ』

●では「さくら会」のみなさんは、「北斗七星」のみなさんの応援団なんですね。

(高木さん)そうですね。応援団です。

●宍戸武志さんの写真は、どれですか?
(宍戸さんのお母さん)車いすの後ろに飾ってある『語らい』や、朝日が赤々と燃えている『夜あけ』や、ハイビスカスの写真です。『語らい』は、大島郡で朝の五時半に撮影したんですよ。
去年の作品展までは、本人も会場に来ることが出来ていたんですが、今回は病院にいなくてはならなくて、本人から「会場の写真をいっぱい撮って来てね」って、頼まれているんですよ。
明日は病院の関係者のみなさんが、見に来られる予定です。

北斗七星の写真集『いのち輝くとき』
●この会場に来られないのは残念でしょうね。でも、たくさんの人に作品を見てもらえているのを知ったら、きっと喜ばれるでしょうね。
(宍戸さんのお母さん)そうですね。「北斗七星」の写真集も作っているんです。書店には置いていないけど、もしも興味があると言われる方は、ぜひ声をかけていただきたいです。

 

一人ひとりの個性あふれる作品を、見ることが出来ました。
受け付けでいただいた資料には、“病気の進行にともない、一つの作品を仕上げるのに長期間を要した作品も多くありますが”とありました。私が想像する以上の苦労や努力と、それを支える人たちの力があって、この作品展が出来ているのだと思いました。
また、今回は「北斗七星」のメンバーを含めたたくさんの方の作品展であり、“初めて発表する作品も数多く”あるそうなので、このきらら博での作品展が、みなさんの大きな目標になっていたんだとも感じました。
描いた人の、楽しそうな気持ちが伝わってくる絵。感謝の気持ちが文字になっている絵手紙。暑い夏にすがすがしく咲く花の写真。
これは、見て、感じないとわかりません。みなさんも、ぜひ会場で、作品をご覧ください。(コマツ)

(追伸)
展示の最終日である9月11日、きららネットギャラリーで、今回の展示の代表者である片本文男さんと、原病院の指導員である吉岡恭一さんに、お会いすることが出来ました。
吉岡さんが以前、松江病院に勤めておられたことから、この作品展の輪が広がったこと、片本さんたち「さくら会」のみなさんが、この一年あまり、毎週土曜日に集まって会議を重ねてこられたことなど、またまたいいお話が聞けました。


左から吉岡さん、片本さん